ニッカドとリチウムイオンの違いを知らない
使い切りの電池を「一次電池」といい、
充電して繰り返し使える電池を「二次電池」という。
「ニッカド二次電池」(ニッケル・カドミウム蓄電池)
「ニッケル水素二次電池」
「リチウムイオン二次電池」
は、充電可能な二次電池の一種である。
それぞれのシェアは、蓄電量の多さ、環境への配慮などから
[ニッカド]→[ニッケル水素]→[リチウムイオン]と移りつつある。
・ニッカド二次電池の特徴
1) 充電回数 500回前後。
2) 満充電から空になる直前まで高出力をキープする。
3) 自然放電が大きい。
4) 低温でも電圧降下しない。
5) メモリー効果がある。
6) 1.2V
メモリー効果とは
電池を使い切る前に充電を繰り返すと、起こる電圧低下現象。
普通、蓄えられた電気量が100ある場合、100使い切った時電圧が下がる(空)が、
電池を使い切る前に充電を繰り返すと、例えば100のうち50使った段階で電圧が下がる。
この時、電圧は下がってしまうが、ちょろちょろと放電される量を含めるとトータルで100あるらしい。
しかし、1.2V出ないので電池として機能しない。
メモリー効果をおこさないようにするには、充電する前に、残った電気を完全に放電した後、
充電する必要がある。
充電器には、電池に残った電気を放電する「リフレッシュ機能」が付いた物ある。
1) 充電回数500回前後。
2) ニッカドより大容量。
3) ニッカドより自然放電が少ない。
4) 時計など長時間省電力で使う物に向いている。
5) ニッカドよりメモリー効果が少ない。
6) 完全な密封状態では使用できない。
7) 1.2V
・リチウムイオン二次電池の特徴
1) 充電回数500回以上。
2) ニッケル水素電池より大容量。
3) ニッケル水素電池より自然放電が少ない。
4) 低温でも電圧が降下しない。
5) メモリー効果が無い。(無視できるレベル)
6) 満充電状態で放置すると寿命が短くなる。
7) 3.7V
8) 寿命が来ると発熱したり膨らんだりする。(コワイ
9) ニッカド、ニッケル水素電池と比べて重量が軽い。
ニッカド二次電池 と リチウム二次電池。
<リチウムイオン二次電池>
リチウムイオン二次電池は、大容量を必要としていて
絶えず充電と放電を繰り返す環境に向いている。(携帯電話やノートPC等)
反面、満充電で保管すると寿命が短くなる。
・ノートPCでの注意
ノートPCで電池を積んだまま、ACアダプターで作業するとバッテリーの寿命が短くなる。
これは、リチウムイオン二次電池が、満充電での保管に弱いのが原因。
ACアダプタを積んだままACアダプタで作業すると、バッテリはフル充電されるが
その後、ACアダプターを外して作業しないかぎり、満充電がキープされたままになる。
メモリー効果は無いはずなのに電池寿命が短かくなるのは、これが原因。
1) ノートPCをACアダプターで使う場合はバッテリーを外しておく。
2) バッテリーを保管する場合は、満充電を避けて50%程度にしておく。
・携帯やゲーム機での使い方
リチウムイオン二次電池の充電回数とは、電池が空の状態から満充電にするのを1回とするらしく、
少し減った位で充電しても充電回数にカウントされないらしい。
この性質と、メモリー効果が無いというの性質を利用すると
携帯電話のように絶えず使われる環境で、空になる前に充電する使い方が電池の寿命を延ばすらしい。
1) ゲーム機はスリープ状態で充電する。
2) できるだけ電池が空になる前に充電を心がける。
3) 電池満タンにしてから電源を切って長期間保管しない。
4) ゲームを遊びながらの充電はOK。
<ニッケル水素電池>
ニッカドやニッケル水素二次電池は、メモリー効果があるので、
電池を使い切ってから充電しないと、電池寿命が短くなる。(リチウムイオンと逆)
比較
頻繁に充電を繰り返す物には、リチウムイオンが向いている。(メモリー効果が無い)
時計の電池とか「あ、止まったから電池替えよう」みたいなのにはニッケル水素。